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もうひとつの熊野古道「伊勢路」物語

甲斐崎 圭 著

刊行年月日:2009/11/19
ISBN:978-4-422-25056-4
判型:四六判 188mm × 128mm
造本:並製
頁数:264頁

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熊野古道・伊勢路は、伊勢神宮から熊野三山をめざし三重県内を熊野灘沿いに縦断する道。だがそれは一本道でも、世界遺産に登録され整備が進む古道だけでもなかった。巡礼が通う道、生活の道、徒歩から荷車・人力車が通る時代、軽車輛から大型車大量輸送の時代へと変遷するたびに至便な道が開かれ、幾通りもの道が残された。本書はそんな“もうひとつの古道”を探すために、歴史・伝承を丹念にひもときながら、現地を探索する旅である。

はじめに

◆序章 熊野古道・伊勢路といういにしえの街道
熊野三山をめざして
総延長約一三〇キロのいにしえの街道
◆第一章 歴史の中の伊勢路
《古道変遷》
 巡礼が、ゆく
 兵士が、走る
 国境の道
 紀州の道へ――ツヅラト峠のこと
 泰平の世の道へ
 藩主がゆく、幕吏が、ゆく――荷坂峠のこと
《もうひとつの〝伊勢路〟》
 拓かれた峠の道
 生まれ来る道、廃れゆく道
 真摯なる信仰が支える道
 生まれ来る海の道
 拓かれゆく海の道
 海の道をゆく巡礼とその苦難
 道中旅人の災厄と救済
 近道として派生した〝古道〟――浜街道(南)から
 紀州犬伝説――横垣峠から
 狼と人、道中に見えるその闘い
 筏師が、ゆく――川端(川丈)街道から
◆第二章 派生してゆく伊勢路
《遷りゆく道筋》
 派生する道――大吹峠から
 運ばれてきた仏たち
 江戸の道、明治の道
 狼煙場への道――猪ノ鼻水平道から
 悲愁の峠道へ・Ⅰ――八鬼山越えから
 悲愁の峠道へ・Ⅱ
 イタダキさんが、ゆく
《歩く道から道路へ》
 日の目を見た山の中の間道
 半島を巡る平坦な道へ――馬越峠越えから
 街道を阻む川、つなぐ橋――松本峠・花の窟から
 緑橋という石橋――浜街道コース
《〝道路〟としての新道へ》
 トンネルで抜ける時代の道
 浜街道の自動車
 〝車〟の通る峠道――八鬼山越えから
 昭和の道へ、廃道への軌跡
 バスがゆく峠越えの道
 廃道へ
◆第三章 もうひとつの〝熊野古道・伊勢路〟を探索する
猪ノ鼻水平道
 小山浦狼煙場跡へ
矢ノ川峠越え道
 評議峠越えの道
とろとろ坂
古道の煉瓦隧道

◆エピローグ 熊野三山への道
あとがき

※著者紹介は書籍刊行時のものです。

[著]甲斐崎 圭(カイザキ ケイ)
1949年、島根県生まれ。大学在学中に文芸誌新人賞に入選して以来、作家活動を開始。一年の多くを山野河海での取材に費やし、山に暮らし海に生きる人々と自然との関わりを主題にした著作が多い。漁労や狩猟の取材経験とそれに伴う食文化への造詣も深い。現在、三重県尾鷲市在住。『山人たちの賦』(山と渓谷社)、『第十四世マタギ』(筑摩書房/中公文庫)、『羅臼 知床の人々』(マガジンハウス/中公文庫)、『海を喰らう山を喰らう』(日本経済新聞社)、『紀州犬』(光文社新書)、『魚派列島』(JTB/中公文庫)等、著書多数。

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