TOPICS 更新履歴

2019.06.14
「子どもの本100問100答」を更新しました。
2019.06.10
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2019.06.03
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2019.05.17
「今月のおすすめ本」に推薦のことばを追加しました。
2019.05.15
「子どもの本100問100答」を更新しました。

今月のおすすめ本

おすすめの新刊や話題の書籍を、教育・図書館関係者さまの推薦のことばとともにご紹介します。

ジェインズヴィルの悲劇

ジェインズヴィルの悲劇

エイミー・ゴールドスタイン著/松田和也訳 定価(本体2,400円+税)

GM社の工場閉鎖によリ引き起こされた企業城下町崩壊の実情を、異なる立場の関係者へのインタビューによって丹念に追い、彼らのパーソナルな物語を通して「二分した全アメリカ」の姿を浮彫りにする衝撃のノンフィクション。
NetGalleyで公開中 商品ページはこちら

笑う回文教室

笑う回文教室――アタマを回してことばであそぼう

せとちとせ著 定価(本体1,800円+税)

回文づくりは小学校国語の授業で採用され、大人にとっても頭のトレーニングになる。切れ味シャープなオリジナル作品と、楽しい絵を満載しながら、つくり方のコツまで伝授。
商品ページはこちら


本にまつわる世界のことば

本にまつわる世界のことば

温又柔、斎藤真理子、中村菜穂、藤井光、藤野可織、松田青子、宮下遼著/長崎訓子イラスト 定価(本体1,600円+税)

各国で育まれてきた「本」や「読書」にまつわる言葉を集め、第一線で活躍する人気作家、翻訳家たちが書き下ろしたショートストーリーやエッセイと共に紹介する、本好きのための一風変わったアンソロジー。イラストは長崎訓子。
NetGalleyで公開中 商品ページはこちら

推薦のことば(NetGalleyより)

教育関係者★★★★★
お洒落な装丁。絵ももちろんだけど、本にまつわる言葉からインスピレーションを受けたような小さなお話が紡がれているのがまた。

あぁ、こんな文章が書けたらどんなに良いかしら。
世界じゅうにこんなにも本にまつわる言葉があるのね。古今東西、本の魔力に取り憑かれて、さまざまなものが生み出されているのだと、何故だか少し誇らしげな気分になる私はもう、本の魔界から抜け出せなくなっている。

ペルシア語のハルハーン(ロバ読み)は、ちょっと気をぬくと私もそうなっていく。でもその前にピルドクソ(韓国語で必読書)が、まだあなた読んでないでしょ、こんなに読んでないのよ、それで本が好きとか言えるの?と、突き付けられ、豚に舐められる妄想に追われて、積ん読の山に逃げ込み、小さな本の虫、紙虫となっていつしか頁の間に挟まれて死んでいくのだ。そしてそれがまた幸せ。この想い、わかってくれる方がこの本の向こうにおそらくたくさんいる。

教育関係者★★☆☆☆
一つの言葉から生み出されるエピソード。それは玉手箱のように、国を変え、想像を増して物語を紡ぐ。

図書館関係者★★★★★
本にまつわる世界の言葉を、面白くユーモア溢れる絵とともに紹介してくれる。
とても楽しい絵なのだが、内容がどこまで本当なのか気になるところ。
面白おかしく書いているのでフィクションポイところもあるが、ノンフィクションとの区別がつきいのがわかりにくい。
とはいえ、面白い発想の本でした。

教育関係者★★★★★
タイトル通り、本にまつわる世界のことばがたくさん載っている本。ショートストーリーありエッセイありで楽しませてくれる。積ん読、斜め読み、活字離れ。日本にも様々な言葉がある。それに、各ページに施されたイラストが素敵で、一気読みしてしまった。ちょっともったいなかったかな?

世界一おもしろいお祭りの本

世界一おもしろいお祭りの本

ロブ・フラワーズ著/北川玲訳/八木百合子監訳 定価(本体2,000円+税)

その地方以外ではほとんど知られていない世界のお祭りにスポットを当て、その奇抜な衣装や儀式をカラフルなイラストで紹介。遠く離れた土地の持つ文化の違いと共通点が見えてくる。親子で楽しめてプレゼントにも最適な一冊。
商品ページはこちら

推薦のことば(NetGalleyより)

教育関係者★★★★★
世界のおまつりってどんなもの?

という軽い気持ちで開いたこの本。
民族学の入口にもなる面白さ。

人々が畏れるものは、
外からの来訪者(良きものを持ってくるのか、はたまた禍を持ってくるのか)
それから、身体全体のバランスが悪いもの
(ものすごく頭部が大きいとか、身体全体が大きいとか)
そして、目と口が特徴的で、一瞬目を逸らしたくなるけれど、やっぱりぞわぞわして見つめたくなるようなもの
更に、尖った葉っぱや、藁、フサフサの毛などで全身が覆われているもの、つまり人ならぬ皮を被っているもの
などの共通点があることがこの本からわかる。

そしてその姿をすることで、扮する人も人ならぬ存在となり、接する人たちも祭りの場にいることで、人ならぬ存在からのパワーを分かち合えるのだ。

なんと面白いことか。
可愛い絵にもまた惹かれる一冊。

教育関係者★★★★★
netgalleyにて読了。
古くからお祭りは、悪霊を祓ったり、子どもの健康を祈ったり、春の到来を祝ったり、と人々の幸せを願って行われた。この本は、そんなお祭りの起源から目的、現在の様子まで、素晴らしく美しいイラストとともに紹介されている。ひと所に居ながらにして、世界中のお祭りを見たような気分になれる、楽しい本です。

子どもの本
100問100答

子どもの本に関わる質問や疑問にQ&A形式でお答えします。内容は月替わりで更新いたします。
※2013年8月刊行『子どもの本100問100答』(一般財団法人大阪国際児童文学振興財団編)より抜粋
(2019.6.14更新)

なぜ、子どもにとって絵本は大切だといわれているのですか?

絵本の大切さとは

 絵本は、他人への思いやりの気持ちを身につける、想像力を養う、好奇心を育てるなど、子どもの情緒や心を豊かにするものといわれてきました。また、絵本を通して知識や語彙が増え、読解力がつき、読書の入り口として本を身近に感じることができるといったこともあげられています。さらに、親と子のコミュニケーションとして役立ち、保育の場などでは遊びのきっかけとなるなど、人間関係をつくり出すツールとしても注目されています。加えて、昔話などの伝承文学にも、絵本を通してふれることができます。

 しかし、これらは、絵本だけがもっている特質とはいえません。では、絵本だからこその特徴とは、絵本の本質とはどのようなものなのでしょうか。

「絵」「言葉」「音」の総合芸術

 絵本は、絵と言葉が組み合わさってつくり出されたものです。絵本の楽しみはまず、絵と言葉が溶け合って生みだされる世界に読者が誘いこまれることにあるといえます。

 絵、言葉、音が未分化な発達段階にある幼い子どもは、絵本の絵・言葉・音を一体化させて受け止めることができます。たとえば、抽象画と擬音語・擬態語のみで構成された『もこもこもこ』(谷川俊太郎作、元永定正絵、文研出版、1977)は、大人にはよくわからないものかもしれません。しかし、幼い子どもと一緒に読むと、全身で受け止める子どもの姿と、そのエネルギーを引き出す絵本の力に驚かされます。

 つまり、絵本はいわば、総合的なアートです。子どもたちはそこから、人間にとっての原初的な感覚を、全身で感じとることができるのです。

情報を伝える、物語性をもつ

 絵本は、情報を伝える面と、物語性をもつという面をもっています。幼児は、よく知るものを絵本のなかに見つけては喜びます。現実のものと描かれているものが同じ言葉で表されるということがわかることは、成長の一歩です。そして、生活空間が広がるにつれて、『どうぶつのおかあさん』(小森厚ぶん、藪内正幸え、福音館書店、1981)や、『くだもの』(平山和子作、福音館書店、1981)など、少し物語性のあるものが楽しめるようになります。

 また、絵本には、非現実の世界へ読者を誘いこむものが、数多く見られます。マリー・ホール・エッツの『もりのなか』(まさきるりこ訳、福音館書店、1963)では、「ぼく」と動物たちとの散歩が進むにつれて、読者も森のなかへと誘いこまれ、また現実世界へと戻ります。「本」という形態は、その世界を閉じることができるものです。読者は、空想世界と現実世界とを自由に行き来するなかで、新しい物事の見方に気付くようになります。

 モーリス・センダックの『かいじゅうたちのいるところ』(神宮輝夫訳、冨山房、1975)のように、私たちの心の奥底にあるものをひっぱりだす作品があることも、絵本の特徴です。絵本の世界での物語体験は、子どもに充足感を与え、登場人物は新たな出会いをもたらします。それは、日常生活において時に困難なことを乗り越える力になると考えられます。

イメージの共有

 絵と文の組み合わせは、人間の誕生以来、私たちに共通のイメージを与え続けてきました。絵巻や寺院の地獄絵などでは、視覚イメージとして過去からの遺産を受け継ぐことができます。そこには、私たちの体験として次の世代へ手渡していきたいもの、根源的なものが凝縮して詰まっています。

 絵本ではさらに、言葉の響きとしても伝承されます。そして、「本」という形として蓄積されていきます。絵本が、子どものためだけでなく、大人にもひらかれたものになっているのも、自然なことといえるでしょう。

 子どもは、身近な大人に読んでもらうことで絵本と出会います。大人は、子どもと絵本を読むことで今までとはちがった見方に出会い、子どもと同じ絵本の世界を共有することによって、その大切さが実感できるようになります。

カタログ
ダウンロード

毎年4月に発行している学校・公共図書館さま向け図書カタログや、
4月以降に刊行した新刊のチラシを下記よりダウンロードしていただけます。