TOPICS 更新履歴

2019.08.15
「子どもの本100問100答」を更新しました。
2019.08.02
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2019.07.25
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2019.07.19
東京・麹町の日販図書館選書センターで特別展示を8月末まで開催中です。ぜひお立ち寄りください。
2019.07.16
「子どもの本100問100答」を更新しました。

今月のおすすめ本

おすすめの新刊や話題の書籍を、教育・図書館関係者さまの推薦のことばとともにご紹介します。

世界遺産 百舌鳥・古市古墳群をあるく

世界遺産 百舌鳥・古市古墳群をあるく

久世仁士著/創元社編集部編 定価(本体1,200円+税)

地球上に登場した驚くべき生き物、恐竜の、体の構造、生態、多様性から、大量絶滅をいかに生き延び、今日の鳥類となったかまで、写真や復元図とともにオールカラーで解説。
商品ページはこちら

現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。

現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。

吉岡乾著 定価(本体1,800円+税)

著者はパキスタンとインドの山奥で、話者人口の少ない七つの言語を調査するフィールド言語学者。現地の過酷な生活環境に心折れそうになりつつも、独り調査を積み重ねてきた著者が綴る、思索に満ちた研究の記録。
NetGalleyで公開中 商品ページはこちら

推薦のことば(NetGalleyより)

教育関係者★★★★★
久しぶりに「バックバッカー」や「沈没」という言葉を目にしました.ある種の人たちには憧れのかの地で,言語研究のためのフィールドワークをされているというと,ご苦労なさっているのだろうな,との予想に違わぬ,というか,上回る困難にあいながらも,フィールドに出るのは好きではない,という著者が書くものが,面白くないわけがない,という感じです.乗り物に弱い方が,かの地のバスに乗るのは……考えただけでも頭が下がります.面白く読むうちに,言語学のなんたるかと,かの地の土埃が伝わってくる本です.

仕掛絵本図鑑 動物の見ている世界

仕掛絵本図鑑 動物の見ている世界

ギヨーム・デュプラ著/渡辺滋人訳 定価(本体2,400円+税)

動物や昆虫の目に世界はどのようにうつっているのかを、一目で分かる仕掛で表現した、世界で初めての大判視覚絵本。最新の研究成果に基づいた、親子で学べる絵本図鑑です。
商品ページはこちら

よい移民

よい移民

ニケシュ・シュクラ編/栢木清吾訳 定価(本体2,400円+税)

70年代以降生れの著名な移民2世・3世クリエイター21人が、自己の存在意義や葛藤、社会の偏見などを繊細かつ巧みに表現。J・K・ローリング&ゼイディー・スミス推薦。2016年度Readers Choice受賞。
NetGalleyで公開中 商品ページはこちら

こどもが探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑

こどもが探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑

柴山元彦+井上ミノル著 定価(本体1,500円+税)

水辺で見つかる鉱物を原石のままの姿で紹介する人気石探し図鑑シリーズのこども版。イラスト満載の解説に加え、子連れで出かけやすい採集地を収録。自由研究にもぴったり。
商品ページはこちら

笑う回文教室

笑う回文教室――アタマを回してことばであそぼう

せとちとせ著 定価(本体1,800円+税)

回文づくりは小学校国語の授業で採用され、大人にとっても頭のトレーニングになる。切れ味シャープなオリジナル作品と、楽しい絵を満載しながら、つくり方のコツまで伝授。
商品ページはこちら

子どもの本
100問100答

子どもの本に関わる質問や疑問にQ&A形式でお答えします。内容は月替わりで更新いたします。
※2013年8月刊行『子どもの本100問100答』(一般財団法人大阪国際児童文学振興財団編)より抜粋
(2019.8.15更新)

戦争・平和について、子どもに理解してほしいと思っているのですが、どんな本がありますか?

未来を生きていく子どもに大切な「戦争・平和」理解

 未来を生きていく子どもにとって、毎日を生き延びていく知恵と世界を理解していく力をもつことは、とても大事なことです。特に、人が人を殺す戦争は、現在も世界のあちこちで生じていることですので、無関心ではいられません。どうしたら平和な世界が実現するのか、考えていく手がかりは本のなかに数多く示されています。しかし、いわゆる「おもしろい本」ではないので、まわりの大人が、年齢や興味に応じて、すすめていく必要のあるテーマです。

「戦争児童文学」は、何歳くらいから理解できるのでしょうか?

 日本では、「戦争児童文学」は、第二次世界大戦後、特に「反戦」「反核」を訴える作品と考えられてきました。しかし、1945年以前は、好戦的で、国粋的な作品が多かったのです。したがって、本を選ぶには、戦争をどのような視座で描いているか、戦争が生じる背景が浮かび上がっているのかなど、戦争・平和を考えるポイントが重要になります。丸木俊『ひろしまのピカ』(小峰書店、1980)がアメリカで翻訳(1983)されたとき、絵が残酷だという理由で、中学生以上にしか見せられない絵本として話題になりました。核が使われた近未来を描いたレイモンド・ブリッグズの絵本『風が吹くとき』(あすなろ書房、1998)は、直接多数の死を描いていないので、大人も含め幅広い読者に受け入れられました。戦争が実際にある以上、幼い子どもが興味をもつことは妨げないとしても、戦争を理解できるのは10歳ぐらいからでしょうか。

フィクションのなかの「戦争」

 戦争の「被害者」の立場から書かれた作品が多いなかで、ドイツのハンス・ペーター・リヒターの『あのころはフリードリヒがいた』(岩波少年文庫新版、2003)は、作品の語り手「ぼく」と同じアパートに住む同い年のユダヤ人のフリードリヒの2人の少年に焦点をあて、より複雑な戦争の実相に迫っています。ロバート・ウエストールの『弟の戦争』(徳間書店、1995)では、イギリスにいながら湾岸戦争に巻き込まれるテレビゲーム時代の戦争を描いています。

 兵士や動物が主人公の作品や強制収容所のくらしに焦点をあてたもの、近未来を舞台に設定したSF 作品など多様な作品があります。広島の原爆投下を舞台にした中沢啓治『はだしのゲン』(汐文社、1975~87)はマンガです。

ノンフィクションのなかの「戦争」

 『なぜ、世界には戦争があるんだろう。どうして人はあらそうの?』(10代の哲学さんぽ3、M.R.ダロンヌ文、岩崎書店、2011)のように戦争の根源を考えるものや、後藤健二『ダイヤモンドより平和がほしい 子ども兵士・ムリアの告白』(汐文社、2005)のように少年兵に取材したものなどがあります。なかでも多いのは、『子どものころ戦争があった 児童文学作家と画家が語る戦争体験』(あかね書房、1974)や『わたしたちのアジア太平洋戦争』(全3巻、童心社、2004)のように体験に基づいた記録集です。

絵本、写真集のなかの「戦争」

 那須正幹文、西村繁男絵『絵で読む広島の原爆』(福音館書店、1995)には、広島の町だけでなく、核兵器のしくみや放射能による障害も掲載されています。写真集では、長倉洋海の『ヘスースとフランシスコ』(福音館書店、2002)や『ともだち』(偕成社、1998)、高橋邦典『ぼくの見た戦争・2003年イラク』(ポプラ社、2003)などがあります。ビジュアルなものは強い印象を残すことが多いので、子どもに手渡す前に、しっかりと見ておきたいものです。

戦争と平和を考えるのに最適のブックリスト

 『きみには関係ないことか 戦争と平和を考えるブックリスト’03-’10』(90~96、97~03の続編、京都家庭文庫地域連絡会編、かもがわ出版、2011)は、戦争に関係する本を幅広く、ていねいに選書しています。実際の戦争体験を語れる大人が数少なくなった現在、「戦争・平和」に関する本の役割と、それらを子どもに手渡す大人の存在は、ますます大切になっているといえるでしょう。

カタログ
ダウンロード

毎年4月に発行している学校・公共図書館さま向け図書カタログや、
4月以降に刊行した新刊のチラシを下記よりダウンロードしていただけます。