TOPICS 更新履歴

2019.11.01
東京・麹町の日販図書館選書センターで特別展示を11月末まで開催中です。
ぜひお立ち寄りください。
2019.11.01
「今月のおすすめ本」を更新しました。
ダウンロードチラシを追加しました。
2019.10.15
「子どもの本100問100答」を更新しました。
2019.10.03
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2019.09.17
「子どもの本100問100答」を更新しました。
「今月のおすすめ本」に推薦のことばを追加しました。

今月のおすすめ本

おすすめの新刊や話題の書籍を、教育・図書館関係者さまの推薦のことばとともにご紹介します。

黄金比

黄金比――秘められた数の不思議

ゲイリー・B・マイスナー著/赤尾秀子訳 定価(本体3,200円+税)

ケプラーやガリレオ、ダ・ヴィンチ、そしてル・コルビュジエなど、古代ギリシア時代から現代にいたるまで、さまざまな人物が評した黄金比について解説。多くの美しい図版をもとに黄金比の謎に迫った決定版!
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【図説】紋章学事典

【図説】紋章学事典

スティーヴン・スレイター著/朝治啓三監訳 定価(本体4,800円+税)

中世以来の伝統をもつ紋章は、それ自体のなかに豊かな歴史がある。紋章学独特の用語や意匠の意味など、テーマごとに解説。世界各地の紋章文化を700点超の美麗図版とともに伝える、紋章学レファレンスの決定版。
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ひと目でわかる 心のしくみとはたらき図鑑

ひと目でわかる 心のしくみとはたらき図鑑

黒木俊秀監修/小野良平訳 定価(本体2,800円+税)

心の病を支援する臨床心理学をはじめ、身近な人間関係から学校、職場、地域社会、産業・文化など、心理学の関わる広大な領域をイラストと解説でやさしく学べる図鑑。心のしくみに関心のある人たちに、ぜひお薦めしたい。
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宮沢賢治の地学実習

宮沢賢治の地学実習

柴山元彦著 定価(本体1,700円+税)

農学校の教え子をよく地学実習に連れ出した宮沢賢治のように、賢治の作品やエピソードを通して地学の野外体験実習や学習施設、実験を豊富に紹介する、全く新しい地学参考書。好評既刊『宮沢賢治の地学教室』の実践的な応用編!
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未来を変えるロボット図鑑

未来を変えるロボット図鑑

ルーシー・ロジャーズほか監修/ローラ・ブラーほか著/喜多直子訳 定価(本体2,400円+税)

家庭用から産業用まで世界の最新ロボット36体を大きなカラー写真や解説図を使ってくわしく紹介。さまざまな場所やシーンで活躍するロボットの驚きの性能や特徴がわかる。
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笑う回文教室

笑う回文教室――アタマを回してことばであそぼう

せとちとせ著 定価(本体1,800円+税)

回文づくりは小学校国語の授業で採用され、大人にとっても頭のトレーニングになる。切れ味シャープなオリジナル作品と、楽しい絵を満載しながら、つくり方のコツまで伝授。
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子どもの本
100問100答

子どもの本に関わる質問や疑問にQ&A形式でお答えします。内容は月替わりで更新いたします。
※2013年8月刊行『子どもの本100問100答』(一般財団法人大阪国際児童文学振興財団編)より抜粋
(2019.10.15更新)

おいしい食べ物がいっぱい出てくる本を紹介してください。

「食」と私たちのつながり

 私たちが食べ物を口にして「おいしい」と思う感覚は、素材のおいしさそのものだけでなく、栽培や収穫を通して感じたり、大勢で食卓を囲むことから得られることもあるでしょう。食べ物は、昔話や伝承文学においてもくりかえし語り継がれてきたテーマです。近代以降、「食」を楽しむ描写が増え、子どもの本には「おいしい食べ物」の出てくる場面なども登場してきます。

 食べ物の「おいしさ」が、いくつかの角度から捉えることができるように、子どもの本にもさまざまな形で、「おいしい食べ物」が描かれています。

子どもに人気のある絵本に描かれた食べ物

 子どもに人気のある絵本を思いつくままにあげてみると、「食」へとつながるものが少なくありません。写実的に描かれた『くだもの』*1や、見開きいっぱいにさまざまなパンが並べられた『からすのパンやさん』*2を幼い子どもたちと読むと、食べる真似をする姿がよく見受けられます。また、食べることで成長をとげる『はらぺこあおむし』*3や食べることが大好きな『11ぴきのねこ』*4などは、ロングセラーとしてこれまで多くの子どもたちから支持されてきました。これらの「食」が「生」へと直結することをテーマとした絵本は、心身ともに目覚ましい成長をとげる幼い読者にとって、満足感や安心感を満たせるものなのです。

 そのほか、『ぐりとぐら』*5や『しろくまちゃんのほっとけーき』*6は、つくって食べることの楽しさを伝えるものです。これらには、子どもたちになじみのある食べ物を身近な人と一緒につくり、一緒に食べる「おいしさ」が描かれています。

料理の素材や、おいしいメニューのいろいろ

 子ども向けの料理本や食べ物や素材が写真で紹介された本は、実用的で、子どもたちの知識欲を満たすものです。また、世界の食材と料理の写真を並べた『食べもの記』*7のような民族学的な本は、「食」を文化として捉えることができるだけでなく、図鑑を眺めるような楽しさも味わえます。また、野菜やくだものの歴史や栽培方法のほか、調理方法が記された農文協「そだててあそぼう」シリーズは、食生活を考えるきっかけにもなるでしょう*8

 「こまったさん」や「ルルとララ」シリーズ*9は、料理やお菓子のメニューごとに物語が組まれた読み物です。料理のレシピが附されているため、実際につくってみることもでき、レシピ本としても楽しめます。

根源的なテーマである食べ物

 クマのプーさんにとって、はちみつは欠かせない食べ物として描かれ、「桃色のお砂糖」は、お茶会で食べる特別なケーキとされています。また、ケネス・グレーアム『たのしい川べ』*10には、ネズミとモグラのピクニックのお弁当や、モグラが散歩中にネズミと探しあてた昔の家での宴会など、食事の場面が数多く挿入されています。このように、児童文学のなかに食べる場面が描かれるのは、食べることが生活のなかの楽しみであり、その場面の安心感・幸福感を読者もともにすることができるからだと考えられます。

 『クレスカ15歳 冬の終わりに』*11には、6歳の女の子が自宅では食べないのに、おいしい匂いのする家を訪ねて昼食をねだり、旺盛な食欲を示す場面が出てきます。明るい家庭でみんなと楽しく食べると「おいしい」のです。ポーランドの戒厳令下で生きる家族の記録のような作品ですが、作者は開かれた家の食事の場面を描くことで、未来への希望もともに表現しています。

 「食」は、私たちにとって生命維持のために必要不可欠なものであり、アイデンティティの確立にも深く関わっています。子どもの本には欠かせない大切なテーマだといえます。

*注1.平山和子、福音館書店、1981

*注2.かこさとし、偕成社、1973

*注3.エリック・カール作、もりひさし訳、偕成社、1976

*注4.馬場のぼる、こぐま社、1967

*注5.中川李枝子文、大村百合子絵、 福音館書店、1967

*注6.わかやまけん、こぐま社、1972

*注7.森枝卓士、福音館書店、2001

*注8.同シリーズには食材である野菜やくだものの歴史や栽培方法のほか、調理方法などの記載がある。

*注9.順に寺村輝夫作、岡本颯子絵、あかね書房、1982~1990。あんびるやすこ作、岩崎書店、2007~

*注10.石井桃子訳、岩波書店、1963

*注11.M.ムシェロヴィチ作、田村和子訳、岩波書店、1990

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