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乳児観察と調査・研究

日常場面のこころのプロセス

キャシー・アーウィン 編著 / ジャニーン・スターンバーグ 編著 / 鵜飼 奈津子 監訳

刊行年月日:2015/05/21
ISBN:978-4-422-11539-9
判型:A5判 210mm × 148mm
造本:上製
頁数:288頁

赤ん坊の体験世界を理解するためのアプローチである乳児観察は、精神分析的心理療法の基礎訓練に用いられているが、近年は治療や面接という文脈を超えて、文化人類学や発達心理学、社会学などの分野で調査・研究の方法論としての価値が認識されるようになっている。本書では、乳児観察の歴史や哲学的背景まで深く掘り下げながら、多様な場面や対象に適用された実際の研究事例を豊富に紹介し、その到達点と可能性を包括的に示す。

目次

日本語版への序文
まえがき
謝辞

第1章 イントロダクション

第I部
イントロダクション
第2章 調査・研究方法としての乳児観察
第3章 乳児の体験世界をいかにして知ることができるのか?――調査・研究から学んだこと
第4章 子どもや家族と第一線で関わる専門家訓練における乳児観察の応用の評価
第5章 乳児観察の体験が精神分析的心理療法の訓練の中心に据えられる意味
第6章 現場で――精神分析的観察と認識論的実在論

第II部
イントロダクション
第7章 精神分析的乳児観察の単一事例から何が学べるのだろうか?
第8章 里親養育を受ける乳児の治療的観察
第9章 文化体験を観察する際の驚きを利用する
第10章 早期介入としての乳児観察――予備調査・研究プロジェクトから学んだこと
第11章 傷つき、情緒的に凍りついた母親が、赤ん坊を観察し、違ったやり方で接し、赤ん坊に生命の光が宿るのを見守れるようになるための援助
第12章 赤ん坊の喪失の後に新たに生まれてきた赤ん坊の体験

第III部
イントロダクション
第13章 赤ん坊の集団生活――認知と可能性の広がり
第14章 乳児観察の調査・研究を他のパラダイムとつなげていくこと
第15章 老人ホームにおける観察――調査・研究の方法としての単一事例研究と組織観察
第16章 乳児観察、民族誌学、そして社会人類学

あとがき
文献
人名索引
事項索引
監訳者あとがき

※著者紹介は書籍刊行時のものです。

キャシー・アーウィン編著
◆キャシー・アーウィン(Cathy Urwin)
子ども、青年、成人の心理療法士である。ロンドンのタビストック・クリニックで、コンサルタント子ども・青年心理療法士、リサーチフェローのポストを持ち仕事をしていた。また、個人開業も行っていた。教師、発達心理学の研究者としての背景を持ち、長年の間、乳児観察および幼児観察を指導してきた。また、ESRC基金の調査・研究である、母親が養育を行うこととアイデンティティに関する研究における乳児観察の部分をスーパーヴァイズし、そこで得られた知見を2007年の『国際乳児観察・乳児観察の応用研究』特集号に発表した。また、Child Psychotherapy and Research(N. Midgley, J. Anderson, E. Grainger, T. Nesic-Vuckovicとともに、London: Routledge, 2009)の編者である。

ジャニーン・スターンバーグ編著
◆ジャニーン・スターンバーグ(Janine Sternberg)
タビストック・ポートマンNHS財団のポートマン・クリニックのコンサルタント子ども・青年心理療法士である。それ以前は、多様な問題を持つ子どもたちのためのタビストック・マルベリーブッシュ・デイユニットで長年にわたって仕事をしていた。もともとはタビストック・クリニックで子どもの心理療法士としての訓練を受けたが、その後、英国心理療法士協会で成人の心理療法士としての訓練も受けた。心理療法の仕事に求められる能力や技術について検討し、それがいかに乳児観察によって伸ばされるのかをテーマにした著書(Infant Observation at the Heart of Training, London: Karnac, 2005)のほか、A Question of Technique(East Sussex: Routledge, 2006)、What Can the Matter Be?(London: Karnac, 2008)に寄稿している。また、最近まで『子どもの心理療法研究』の編集に携わっていた。

鵜飼 奈津子監訳
◆鵜飼奈津子(うかい・なつこ)
京都女子大学大学院修士課程修了後、大阪府子ども家庭センター心理職を経て、1997~2004年タビストック・クリニック留学。子ども・青年心理療法訓練コース修了。子ども・青年心理療法士資格、M. Psych. Psych.取得。 ロンドン医療センター、Refugee Therapy Centre Child & Adolescent Psychotherapistを経て、2008年より大阪経済大学人間科学部准教授、2014年より同教授。
臨床心理士、英国児童心理療法士協会会員、日本精神分析学会認定心理療法士。
主要著訳書
『被虐待児の精神分析的心理療法』(共監訳)金剛出版 2006年
『学校現場に生かす精神分析』(共監訳)岩崎学術出版社 2008年
『子どもの精神分析的心理療法の基本』(単著)誠信書房 2010年
『子どもの精神分析的心理療法の応用』(単著)誠信書房 2012年
『子どもの心理療法と調査・研究』(監訳)創元社 2012年
『児童青年心理療法ハンドブック』(共監訳)創元社 2013年

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