TOP > すべての商品 > 心理学 > 臨床心理・カウンセリング・心理療法 > 心理療法における葛藤と現代の意識
- クリック立ち読み
-
箱庭療法学モノグラフ 第3巻
心理療法における葛藤と現代の意識
TATに表れた他者のイメージ
野口 寿一 著
内容紹介
周到な調査研究と精緻な事例研究から探る
現代人の意識と心理療法のゆくえ近年、内面に葛藤を抱えている様子が見えにくいクライエントの増加が指摘されるようになってきた。本書では、この変化は現代という時代を反映しているという前提のもと、変わりつつある人々の意識のあり方をTAT(主題統覚検査)の変法を用いた調査研究、および心理療法の事例研究から捉える試みを行う。特に「他者イメージ」の変化、さらにはそれを深めることによる心の動きを検討することで、現代の心理療法の方向性を探る。もっと見る
目次
刊行によせて
木村晴子記念基金について
はじめに
第1章 心理療法における葛藤
1. 葛藤とは何か
2. 心理療法の対象としての葛藤
3. 自己関係としての葛藤
4. 葛藤と精神発達
5. 近代意識と葛藤
6. 現代における心理療法の深まりにくさ
7. 解離と発達障害という観点
8. 神経症からの偏差として
9. 心理療法における「他者」のイメージ
第2章 困難の捉え方と他者イメージの推移――2000年代における比較
1. 2000年代という時期
2. 調査の方法
3. 調査データの分析
4. 考察
5. 次章に向けて
第3章 他者イメージの特徴から見た葛藤の質
1. 本章の目的
2. 調査の方法
3. 結果の分析
4. 結果および考察
5. 総合考察
第4章 他者イメージについて語ることがもたらす動きの検討
1. 本章の目的
2. 調査の方法
3. 調査事例A――はっきりと対峙する相手の視点を想像した事例
4. 調査事例B――潜在的に対立する相手の視点を想像した事例
5. 相手視点のイメージに裏打ちされた葛藤
6. 調査事例C――外側から関与する傍観者の視点を想像した事例
7. 調査事例D――傍観する視点を想像した事例
8. 「相手」というコンテクストの喪失
第5章 表層的な自己関係への閉じこもり――不安の訴えと自己否定を続ける男性との面接
1. 本章の目的
2. 事例1の概要
3. 考察
4. 事例1のまとめ
第6章 他者イメージをめぐる連想からの検討
1. 本章の目的
2. 調査の方法
3. 調査データの分析
4. 結果および考察
第7章 散逸する「私」――周囲への批判を語り続ける女性との面接
1. 本章の目的
2. 事例2の概要
3. 考察
4. 事例2のまとめ
第8章 他者の視点を思い描くことの困難さからの検討
1. 本章の目的
2. 調査データからの検討
3. 調査事例E――独立した他者の視点を想像できなかった事例
4. 調査事例F――第1主人公の視点を離れることが難しかった事例
5. 自他未分化な心的世界と葛藤
6. 心理療法における外的な他者の役割
第9章 現代における心理療法とセラピストの姿勢
1. 本研究の射程と限界
2. 神経症未満、発達障害未満
3. イメージへの接触にコミットすること
4. 移ろい、拡散していくイメージに対するセラピストの姿勢
5. 心理療法とセラピストの能動性
註
引用文献
索 引
初出一覧
あとがきもっと見る
著者紹介
※著者紹介は書籍刊行時のものです。[著]野口 寿一(ノグチ トシカズ)
野口寿一(のぐち・としかず)
1979年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程研究指導認定退学。阪本病院臨床心理士を経て、現在、島根大学教育学部講師。博士(教育学)。臨床心理士。専攻は臨床心理学。
論文に「TATの一変法『第2物語法』の試み」(箱庭療法学研究,23(1),33-45,2010年)、「非内省的なクライエントとの心理療法におけるTATの使用」(心理臨床学研究,30(4),502-512,2012年)、「散逸するイメージを支えるもの――『物語未満』から『構造』へ(物語未満を支える心理療法(2))」(こころの科学,176,92-96,2014年)、「自閉的な統合失調症者と絵本を読むグループ活動の試み」(心理臨床学研究,33(2),127-137,2015年,共著)など。もっと見る
関連書籍
ページ:1 / 5
-
思春期男子の心理療法
定価:3,740円
刊行日:2014/10/17
-
「母なるものの元型」イメージがもた...
定価:4,070円
刊行日:2021/10/14
-
心理療法と情念
定価:3,960円
刊行日:2021/10/14
-
心理療法における象徴機能の回復
定価:3,960円
刊行日:2022/10/12
-
ボールの心理臨床
定価:3,960円
刊行日:2022/10/12
-
自閉スペクトラム症の対人不安
定価:3,960円
刊行日:2022/10/12
-
内観療法で「母」を想起することの治...
定価:4,070円
刊行日:2023/10/18
-
心理臨床におけるイニシエーション
定価:4,070円
刊行日:2023/10/18
-
ユングのタイプ論に関する研究
定価:4,840円
刊行日:2023/10/18
-
遊戯療法における「遊ぶこと」の意味
定価:4,180円
刊行日:2024/10/15
-
箱庭療法の治療的仕掛け
定価:3,740円
刊行日:2015/10/16
-
物語ることと〈私〉
定価:3,850円
刊行日:2015/10/16
-
物語(tale)の臨床心理学
定価:3,740円
刊行日:2016/10/19
-
イメージの治癒力をめぐって
定価:3,740円
刊行日:2017/10/11
-
人形遊びの心理臨床
定価:3,960円
刊行日:2017/10/11
-
臨床心理学で読み解く芸術家の創作
定価:3,960円
刊行日:2018/10/17
-
高齢者の心理臨床
定価:3,960円
刊行日:2018/10/17
-
「見る」意識と「眺める」意識
定価:3,960円
刊行日:2019/11/15
-
発達障害児のプレイセラピー
定価:3,960円
刊行日:2020/10/14
-
心理療法と現代の意識
定価:4,400円
刊行日:2020/10/14
-
復職支援の心理療法
定価:3,960円
刊行日:2020/10/14
-
被虐待体験によるこころの傷とその癒...
定価:3,960円
刊行日:2020/10/14
イチ推し!
-
好評!シリーズ「あいだで考える」最新刊!
ホームレスでいること
定価:1,540円
刊行日:2024/08/23
-
SNSで話題です!
根っからの悪人っているの?
定価:1,760円
刊行日:2023/10/13
-
「忍たま乱太郎」原作者・尼子騒兵衛先生が送る!!
患者と家族のための マンガで学ぶ脳卒中
定価:1,540円
刊行日:2024/10/15
-
<10/31up!>note記事連載中
〇〇×シンリガク――小さな日常を〈心理学〉する
※「note」に移動します
-
まもなく開催セミナー情報
【オンライン】刀装具入門セミナー
2024/11/8開催
全5回(単回参加歓迎!)※別サイトに移動します
関連特集
創元社オンラインショップの特長
-
送料無料
会員様は一点から送料無料(クレジット決済時)。
-
誕生日クーポン
会員様の誕生月にバースディクーポンをプレゼント!(入会翌月以降の誕生月にクーポンを発行いたします。)
-
特別販売
会員様限定!訳アリ本先行販売など、特別販売へご招待!
-
当日出荷
正午までのご注文で当日出荷(土日祝日除く)。
- 新着情報
-
お知らせ 2021/06/14 総合図書目録発行終了のお知らせ セミナー・イベント 2024/10/18 【1/11】オンラインセミナー「増井武士の治療的面接の世界」 お知らせ 2024/10/09 【展示販売】 10/12(土)、13(日)「日本箱庭療法学会第37回大会」 お知らせ 2024/09/27 第32回 神保町ブックフェスティバルに参加いたします
-