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創元社NEWS*2021年5月号

先日、黒大蒜や灘の日本酒をつかったチョコレートがあるという噂を聞き、神戸花隈にあるJHOICEさんというお店に伺ったときのお話です。
実はそのお店のお近くにノーボさんという古本屋さんがあって、チョコを買った帰りに立ち寄ったのですが、そこの書棚の上のほうに『だれにもないしょ。』という画集を見つけました。これは2015年に同名で開催されたパウル・クレーの展覧会の公式図録。いつか行こうと思っていたのにもかかわらず見過ごしてた回のもので、大部の本でしたが、その場で買って帰りました。
(この文章を書きながら某ネット書店で値段を見てみると、45、300円で1冊だけ出品されてました。。こわい。。)
もちろん展覧会で直接見るのにはかなわないかもしれませんが、本という形があることで、6年経ったいまでも同じ世界を味わうことができる。あらためて本というメディアの素晴らしさと、それを届けてくれる古本屋さんという存在のありがたさを感じました。
それでは今月のメルマガをお届けいたします。(A)

編集者の裏×裏・・・イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。
新刊&近刊情報・・・絶賛発売中&これから発売予定の新刊ラインナップ。
営業部だより・・・営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。
「じんぶん堂」掲載情報・・・「じんぶん堂」に掲載された弊社記事をお知らせ。
 編集者の裏×裏(ウラジジョウ)
イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。
 

校正のこころ 増補改訂第二版 積極的受け身のすすめ【5/20発売】
大西寿男著 定価2,420円(税込)

DTPや電子媒体、SNSの普及により、グーテンベルク以来の出版革命期を迎えた現代に、言葉を正し、整えるという校正の仕事はどうあるべきか。誰もが情報発信できる時代にこそ求められる校正の方法論を、古今東西の出版校正史をひもとき、長年の実務経験と共に解き明かす。日々言葉と向き合う出版人へ、そして言葉と本を愛する人へ贈る、技法解説を超えた包括的校正論。激変するデジタル技術や環境に対応した待望の増補改訂版。

>>詳細はこちら

担当編集者より
一般の人に「校正とは何か」と聞くと、未だに「赤ペン一本でできる仕事」といった誤解があるようです。今や出版社に手書き原稿が寄せられる機会は激減し、赤ペンで誤植に入朱するよりも、鉛筆書きで疑問出しする校閲の仕事が主になりました。実務に携わる者の実感として、入力の変換ミスだけでなく、ネットからのカジュアルコピー、OCRの読み取りミス、DTP組版による不体裁など、アナログ時代にはあり得なかった誤謬が生まれる怖さがあります。
校正技術は、新聞や雑誌、書籍という活字メディア業界の専売特許ではありません。街角の看板・広告だけでなく、ネットやメールも含めると、日常に文字は溢れかえっています。個人で発信できる情報手段が増え、それが簡単に世に出てしまう時代に、校正の技量は活字業界だけでなく、これからはもっと広く一般に必要とされている気がします。
本書は、2009年刊行の『校正のこころ』を大幅に増補改訂した新版です。12年前の初版から予想以上に事情が変わったのは、主にデジタルのメディアや技術に関する部分です。なにより、裏方中の裏方であった校正者が自ら表に出て情報を発信したり、校正者を主人公にテレビドラマ化されたのは大きな変化で、本書でも章を増補してフォローしています。
出版人のみならず、言葉に愛着をもち文字表現に悩みを持つすべての人に、ご一読をおすすめします。新たな言葉との付き合い方が見つかるかもしれません。
(TM)
 新刊&近刊情報
絶賛発売中&これから発売予定の新刊ラインナップ。

アルケミスト双書 フラクタル 混沌と秩序のあいだに生まれる美しい図形【4/1発売】O・リントン著/駒田曜訳 定価1,320円(税込)

フラクタルはどれだけズームしても果てしなく同じ形状が現れる不思議な図形。自然界から人間の血管パターンまで様々に出現。現代数学の最前線の一端をコンパクトに伝える。

新装版 トラウマの現実に向き合う ジャッジメントを手放すということ【4/15発売】
水島広子著 定価1,650円(税込)

トラウマ治療において重要なことは、患者を人間として評価しない、病気の専門家に徹する、という治療者の姿勢である。治療技法よりも治療者の姿勢に焦点を当てて解説する。

社会を変えた50人の女性アーティストたち【5/10発売】
レイチェル・イグノトフスキー著/野中モモ訳 定価1,980円(税込)

幅広い芸術ジャンルで才能を発揮し、常識にとらわれない自由な表現で社会をゆるがせた世界の50人の女性アーティストの活躍を、チャーミングなイラストとともに紹介する。

AI時代を生き抜くプログラミング的思考が身につくシリーズ【3巻セット】【5/19発売】
土屋 誠司 著 定価8,250円(税込)

必要な情報をコンパクトにまとめた入門書シリーズ。『④コンピュータのしくみ』『⑤ネットワーク・通信のしくみ』『⑥情報セキュリティのしくみ』の3巻セット。
 

AI時代を生き抜くプログラミング的思考が身につくシリーズ6
情報セキュリティのしくみ【4/15発売】

土屋 誠司 著 定価2,750円(税込)

シリーズ第4巻のテーマはコンピュータ。パソコンやスマートフォンなど、私たちの生活に欠かせないコンピュータがどのようなしくみで動いているかについて学びます。

ふたご研究シリーズ 第3巻 ​​​​家庭環境と行動発達【5/19発売】
安藤寿康監修/藤澤啓子、野嵜茉莉編 定価3,740円(税込)

一見すると環境から強く影響を受けているように思われる行動について、遺伝と環境の多様な関わり合いを明らかにしながら、「環境」の意味を問い直していく。

ユング心理学研究 第13巻 コロナ危機とユング心理学【4/15発売】
日本ユング心理学会編 定価2,200円(税込)

ユング心理学者が国際保健学・感染症対策を専門とする山本太郎氏を迎えて行った座談会をはじめ、様々な角度から現在進行形のパンデミックに迫った論考を掲載する。

世界でいちばん美しい こども元素ずかん【4/15発売】
セオドア・グレイ著/ニック・マン写真/若林文高監修/武井摩利訳 定価2,640円(税込)

科学が苦手なおとなたちをも夢中にさせた『世界で一番美しい元素図鑑』にキッズ版が登場。118元素を網羅した、楽しい科学エッセーと華麗な写真が融合した一冊。

幾何学の偉大なものがたり【5/10発売】
ピエルジョルジョ・オーディフレッディ著/河合成雄訳 定価2,750円(税込)
イタリアでの幾何学史ベストセラーが待望の日本語版に!古代エジプトの測量幾何学から中世まで、幾何学の歴史をイタリアらしい色合いの美しいカラー図版とともに楽しめる。
 

AI時代を生き抜くプログラミング的思考が身につくシリーズ4
コンピュータのしくみ【5/19発売】

土屋 誠司 著 定価2,750円(税込)

シリーズ第4巻のテーマはコンピュータ。パソコンやスマートフォンなど、私たちの生活に欠かせないコンピュータがどのようなしくみで動いているかについて学びます。

ブッダが見つけた四つの真実【5/20発売】ゾンサル・ジャムヤン・ケンツェ著/河上沙羅訳/望月恵太訳 定価1,760円(税込)

ブッダが見つけた四つの真実を、ウィットやユーモア、身近なたとえ話を交えながら斬新な語り口でわかりやすく説明。迷える現代人にも賢く生きる知恵となるだろう。

 

アルケミスト双書 幻獣とモンスター 神話と幻想世界の動物たち【4/15発売】
タム・オマリー著/山崎正浩訳 定価1,320円(税込)

アニメ、ゲーム、ファンタジー、小説…今もつきない想像力の源・幻獣。人々が神話のモンスターをいかに幻視したか。図版満載。著者は「アベンジャーズ」の制作にも参加。

ユング派分析家資格取得論文シリーズ 第1巻 現代のトリックスターと心理療法【4/15発売】
田熊友紀子著 定価4,400円(税込)

神出鬼没、変幻自在なトリックスターは、現代の心理臨床の場でどのように機能するのか。多様なトリックスター像を整理し、自験例の検討を通じて、その再考/再興を試みる。

将棋パワーアップシリーズ 5手詰将棋VOL.2【5/19発売】
高橋道雄著 定価1,100円(税込)

好評の『5手詰将棋』の第2弾。高橋詰将棋の特長である実戦形の問題集。矢倉囲いや舟囲い、美濃囲いや銀冠など、いろんな形を解くことで、実戦での力が身につく。
 

AI時代を生き抜くプログラミング的思考が身につくシリーズ5
ネットワーク・通信のしくみ【5/19発売】

土屋 誠司 著 定価2,750円(税込)

シリーズ第5巻のテーマはネットワーク・通信。日ごろから便利に使っているインターネットの裏側には、どのようなしくみや技術があるのかについて学びます。

現代美術の場としてのポーランド カントルからの継承と変容【5/20発売】
加須屋明子著 定価5,060円(税込)

ポーランドの厳しい歴史のなか大きな役割を担ってきた芸術。なかでも前衛美術の継承と発展について、カントルを起点としながら読み解き、日本の現代美術との比較を試みる。
 
 営業部だより
営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。



前回に引き続き今回も流通センターの業務についてお話ししたいと思います。
流通センターの業務のひとつに改装という作業があります。
建物の内部を直す(店舗の改装等)ことを思い浮かべるかもしれませんが、汚れた本を美本に戻す作業のことも改装と言います。
例えば、書店から返品で戻ってきた書籍を再度市場に復活させるために、カバーの傷み・汚れはないか?本体の天地・背表紙・中身が汚れていないか?色褪せていないか?などを確認し、新品カバー・帯につけかえたり、磨いて再利用したり、本体の汚れ部分は専用の機械で磨き、復活させ美本に仕上げていくのです。
自社の本はもちろんのこと、他出版者の改装も行っています。
ここ最近は、自社で改装をする版元も少なくなってきているみたいですが、再生するのはもう無理だろうと思える本でも、長年培った術で愛情を込めて手際よく直してしまう。そんな土壌(神技?)を今後も絶やしてはいけないなと再認識した次第です。(TH)
 「じんぶん堂」掲載情報
「じんぶん堂」に掲載された弊社記事をお知らせ。

■「傾聴」の根底にある心理臨床に大切なもの
 ロジャーズ理論の「一致」「受容」「共感的理解」を徹底解説

カウンセリングにおける人間関係で大切な「一致」「受容」「共感的理解」を、初心者にも分かる導入と経験者にも助けになる発展・実践編で徹底解説した三分冊。シリーズの編者である本山智敬氏・坂中正義氏・三國牧子氏の3人に、この本への思いとそれぞれの巻について寄稿いただいた。
>>「じんぶん堂」サイトで記事を読む

■めくって楽しむ、しかけ絵本『宇宙のすがたを科学する』
宇宙って風船みたいに丸い? それともクレープみたいに平たい? 古代や中世の学者から、コペルニクス、ガリレイ、ニュートン、アインシュタイン、そして現代の宇宙観や最新の宇宙理論まで、これまで私たちはどんなふうに宇宙の姿を描いてきたのか、そして描いていくのでしょうか? 本書の著者、ギヨーム・デュプラは科学の歴史を丹念に調べ、さまざまな宇宙の想像図を集め、この本の中で紹介しています。宇宙の姿を解明するという壮大なチャレンジに挑んだ人類の軌跡が、味わい深いイラストを通してわかる学習しかけ絵本。今回はその中から一部を抜粋してご紹介します。
>>「じんぶん堂」サイトで記事を読む

■生涯たった一度の学術論文を書くための道案内
 村上紀夫著『歴史学で卒業論文を書くために』

新型コロナで大学が混乱している。今年度もようやく対面講義が再開したと思いきや、新たな感染爆発で遠隔講義に逆戻りである。それでも、歴史学を専攻した4年生(4回生)は、卒業論文を書かなければならない。形骸化した成人式に代わる、大人になるための代替イニシエーションとも言い得る、過酷な史学の卒論執筆。その援軍として、大学を中心に評判を呼んでいる本『歴史学で卒業論文を書くために』(村上紀夫・奈良大学教授)の存在をご存知であろうか。
>>「じんぶん堂」サイトで記事を読む

■今を生きる子どもたちの“バイブル”
 『AI時代を生き抜くプログラミング的思考が身につくシリーズ』

「デジタルネイティブ」よりも下の世代にあたる今の子どもたちは、まるで息を吸って吐くようにコンピュータに触れている世代です。一見、さまざまなデバイスやサービスを自由に使いこなしているように見えますが、その裏にある技術やしくみについて、実は体系立てて学ぶ機会がないのではないか(それは我々大人でもそうですが)と考えたのが、このシリーズを立ち上げるきっかけでした。
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