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内観療法入門

日本的自己探求の世界

三木 善彦 著

刊行年月日:2019/05/23
ISBN:978-4-422-11703-4
判型:A5判 210mm × 148mm
造本:並製
頁数:296頁

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自己を知るための内観療法入門書、新装復刊

【自分自身を知るための内観療法入門書、待望の復刊】

内観療法とは、過去から現在に至るまでの対人関係のなかで、「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑かけたこと」を振り返り徹底的に自己を見つめ直すことで、自分本来の生き方をつかむ精神療法。吉本伊信が、浄土真宗の一派に伝わる「身調べ」という求道法から宗教的色彩を除き、誰にでもでき得る形に発展させたものである。
臨床心理学を講じていた著者は、大学院生当時に出会ったこの内観療法に注目。一研究者として、内観者(内観療法を受ける人々)にテストを実施する等の実践的な研究を行い、自身も内観体験者・指導者としての経験を重ね、少年刑務所での指導や相談も行うようになる。

本書では著者の実体験に加え、内観者の声や実際の記録を引用し、詳細な事例を豊富に掲載。内観者自身が語り綴る言葉の数々は胸を打つものがあるが、その一方で、内観療法を受けた後の心理的変化の測定結果や内観療法をめぐる諸問題も提示し、客観的な見方も示されている。なぜ日本人がこの療法を受け入れやすいのかの興味深い考察もなされており、内観療法を多角的に理解するのにふさわしい入門書である。

情報過剰の現代において、外界からの情報を一つでも多く得ようとあくせくする前に、自己の内界からの情報に耳を傾け、それによって自己の精神の修養を図り、安定と豊かさを求めねばならないのではなかろうか。(本文より)

【主な目次】
序 文 内観研修所長 吉本伊信
◆第一章 私の内観入門
一 一巻のテープ 二 入門失敗 三 研究の開始
◆第二章 内観の構造
一 場面 二 内観者 三 指導者 四 テーマと内観的思考様式 五 面接
◆第三章 内観の過程
一 導入 二 場面探索 三 内観模索 四 内観進展 五 抵抗とその解消 六 洞察 七 弛緩と緊張 八 終結〔内観終了時の面接〕離婚訴訟中の夫婦の事例
◆第四章 内観による心理的変化の測定
一 P-Fスタディによる測定 二 自己評価・他者評価テストによる測定 三 TATによる測定
◆第五章 自己嫌悪の女性の事例
一 内観法の医学界への導入 二 自己嫌悪の女性の内観体験記 三 考察
◆第六章 少年院生の事例
一 内観法の矯正界への導入 二 少年院生の内観 三 考察
◆第七章 理想的内観者との訪問面接
一 訪問面接 二 心理テストの結果
◆第八章 吉本伊信氏との対談
自己探究への苦闘 内観法を広める 悩みの原因 自己を知ることの意味 内観は我慢くらべではない 内観法は「汝自身を知る」方法
◆第九章 内観法をめぐる諸問題
一 内観法における罪について 二 内観法における愛について 三 日常内観について
◆第十章 日本文化と内観法
一 母性の重視 二 自己否定の傾向 三 精神修養の伝統
あとがき
参考文献
内観希望者のために

序 文  内観研修所長 吉本伊信

第一章 私の内観入門
 一 一巻のテープ
 二 入門失敗
 三 研究の開始
  1、研究の意義 2、再び研修所へ
第二章 内観の構造
 一 場  面
  1、場所的条件 2、身体的条件 3、時間的条件
 二 内観者
  1、自発的意欲の必要性 2、内観者数と年齢構成と職業
  3、内観者の目的 4、対象を制限しないことについて
 三 指導者
 四 テーマと内観的思考様式
  1、テーマ 2、内観的思考様式
 五 面  接
第三章 内観の過程
 一 導  入
 二 場面探索
 三 内観模索
 四 内観進展
 五 抵抗とその解消
  1、場面への抵抗とその解消 2、指導者への抵抗とその解消 3、内観への抵抗とその解消
 六 洞  察
 七 弛緩と緊張
 八 終  結
  〔内観終了時の面接〕 離婚訴訟中の夫婦の事例
第四章 内観による心理的変化の測定
 一 P-Fスタディによる測定
  1、目 的  2、方 法  3、結果と考察
 二 自己評価・他者評価テストによる測定
  1、目 的 2、方 法 3、結果と考察
 三 TATによる測定
  1、目 的 2、方 法 3、結果と考察 4、追跡調査の結果 5、補 足
第五章 自己嫌悪の女性の事例
 一 内観法の医学界への導入
 二 自己嫌悪の女性の内観体験記
  1、内観前の状態 2、集中内観の過程 3、集中内観後十日間の状態 4、日常内観の過程
 三 考  察
  1、内観前の状態 2、内観中の状態 3、内観直後の状態 4、日常内観の状態 5、追跡調査の結果
第六章 少年院生の事例
 一 内観法の矯正界への導入
 二 少年院生の内観
  1、少年の生育史及び性格 2、内観の過程 3、少年の感想 4、心理テストによる効果の測定
 三 考  察
第七章 理想的内観者との訪問面接
 一 訪問面接
  プロローグ 1、生育史 2、内観の契機 3、集中内観の体験 4、集中内観直後 5、日常生活と内観エピローグ
 二 心理テストの結果
  1、目 的 2、方 法 3、結 果(Y-Gテスト・P-Fスタディ・SCT・TAT) 4、総合結果 5、Nさんの状態とうつ状態との比較
第八章 吉本伊信氏との対談
 自己探究への苦闘
 内観法を広める
 悩みの原因
 自己を知ることの意味
 内観は我慢くらべではない
 内観法は「汝自身を知る」方法
第九章 内観法をめぐる諸問題
 一 内観法における罪について
  1、罪悪感は有害か 2、病的罪悪感と健康な罪悪感 3、ブーバーの罪責論と内観法 4、心の闇を背負う強さ
 二 内観法における愛について
  1、他者からの愛に目を向ける 2、愛の再体験 3、独立した存在としての他者の認識 4、共感と連帯感
 三 日常内観について
  1、日常内観の目的 2、日常内観の方法 3、日常内観の形式 4、日常内観をめぐる二、三の問題 5、再び日常内観の必要性について
第十章 日本文化と内観法
 一 母性の重視
  1、母性社会日本 2、甘えと日本人 3、「甘え」の洞察と「甘え」の超克 4、恩について 5、母性の問題点
 二 自己否定の傾向
  1、無欲・無心・無我 2、自罰傾向 3、メランコリー親和性 4、罪悪感と精神療法 5、自己否定と自己実現
 三 精神修養の伝統
  1、求道心 2、精神修養の自力性 3、親鸞と内観と自力 4、禅と内観――ある体験――

あとがき
参考文献
内観希望者のために

※著者紹介は書籍刊行時のものです。

[著]三木 善彦(ミキ ヨシヒコ)
1941年京都市生まれ。臨床心理学者。臨床心理士。大阪大学文学部卒業(心理学専攻)、大阪大学大学院博士課程修了。1983年、妻・潤子と共に奈良内観研究所を開設。神戸松蔭女子学院大学、帝塚山大学を経て、大阪大学名誉教授、帝塚山大学名誉教授。日本内観学会副会長、大阪刑務所および奈良少年刑務所篤志面接委員を歴任。なら犯罪被害者支援センター理事、奈良県臨床心理士会理事、奈良いのちの電話副理事長、大阪被害者支援アドボカシーセンター顧問も務める。日本心理臨床学会名誉会員。2012年藍綬褒章受賞。著書に『内観療法』(共著、医学書院)、『心理療法の本質』(共著、日本評論社)、『内観療法』(共著、ミネルヴァ書房)などがある。

11社共同復刊〈書物復権〉2019年、皆さまからのリクエストをもとに創元社では以下の書籍を復刊いたしました。

無門関講話
大阪のスラムと盛り場
飛田百番
内観療法入門(創元アーカイブス)
ヴォーリズ建築の100年

専用サイトはこちら
https://www.kinokuniya.co.jp/c/fukken2019/

→2019年〈書物復権〉開催書店リスト(PDF:202KB)
※販売開始時期や開催期間・規模は書店によって異なります。

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