ヴィジョン・セミナー

ヴィジョン・セミナー

1.本書の位置づけ

1930年秋~1934年春(ユング55歳~59歳)という、ユングの思想が体系化されていく最も重要な時期に行なわれたセミナーの講義録の一つであり、当時ユングが何を考え、その後どのように「分析心理学」を発展させていったのかを知ることのできる貴重な一次資料である。

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2.本書の特徴

・美しい39枚のカラー絵と魅力的なユングの語り
無意識の世界については、言葉よりも絵の方が能弁に語る。アナリザンドの夢や美しい絵に託されたイメージの意味を、
該博なユングの知性が一つひとつ説き明かしてゆく。

・約60年間、《門外不出》とされた記録
『赤の書』と同様、本セミナーの内容は関係者の存命中の公開を控えるなどの諸事情で1997年まで未公刊のままであった。

・TATの創始者のアクティヴ・イマジネーションが素材
本書は、後に心理検査の一つとしてよく知られているTAT(主題統覚検査)の産みの親の一人となった
クリスティアナ・モーガンのアクティヴ・イマジネーション(覚醒状態で無意識と対話する技法)を素材にしている。

・5年にも及ぶ長期間のセミナー
フロイトとの決別後、ユングは大変な精神的混乱に陥り、その混乱を克服していく課程でアクティヴ・イマジネーションの技法を編み出した。それから約20年が経過した後になおこれだけ長く時間をかけてセミナーで扱っていることからも、ユングがこの技法をいかに重視していたかがうかがわれる。

・セミナーが行われた時期の重要性
1930年代は、ヴィルヘルムと共著で『黄金の華の秘密』を刊行するなど、西洋の神話と東洋のヨガや曼荼羅思想とを関連づけることでユングの学問的な幅がいっそう拡がり、その思想を体系化していくうえで非常に重要な時期であったと考えられている。

ヴィジョン・セミナー

ヴィジョン・セミナー
C・G・ユング著/C・ダグラス編/氏原寛、老松克博監訳/角野善宏、川戸圓、宮野素子、山下雅也訳
定価(税込)30,240円
●A5判上製・3分冊・化粧函入り
[第1巻]752貢・[第2巻]768貢・[別巻/解説・原注・訳注・索引]160貢

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