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日本人のこころの言葉 一休
西村惠信著

  • 中外日報 2011年10月25日
  • 頓知和尚か風狂の詩人か
    禅僧一休の実像に迫る

    子供たちに親しまれる頓知話の「一休さん」、愛欲をあからさまに語り、その一方で兄弟子などを痛罵する『狂雲集』『自戒集』の風狂の詩人、「虚堂7世の孫」を自負する禅僧一休宗純ーー「一休は本当にわからない人です。一休の本は誰が書いても上手くいきません」と著者は語る。
    『狂雲一休』を5年前に上梓し、「仮面師の素顔」に迫った著者が、本書では、一休の言葉をさまざまな文献から引き、現代語訳を付して解説した。
    「一休らしい」という基準で著者が選んだ言葉は、一休に仮託した後世のフィクションも含み、著者の一休観をよく反映したものとなっている。
    後小松夫皇の御落胤という出生の秘密を背負い、「ただひとりで生まれてきて、またひとりで死んでいった単独者」としての一休の実像は伝記的事実より、やはり、一休らしいと著者が認める言葉からうかがうべきであろう。
    本書は「言葉編」の4章(「骸骨の住む世界」「心しだいの地獄極楽」「浄土はどこに」「迷いと悟り」)と「生涯編」の略年譜、略伝で構成される。一休の言葉に対する著者の解説は分かりやすいが、うっかり眼目を見失うと一休和尚から嘲笑を浴びせかけられるだろう。著者と一休和尚の真剣勝負である。
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