地域を活かすつながりのデザイン
上町台地コミュニティ・デザイン研究会 編
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週刊仏教タイムス 09年5月14日
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一昔前「まちづくり」と言えば、国や自治体による箱モノ建設、予算消化のための公共事業を連想させた。しかし、時は今、あたかも自分たちの住む町(コミュニティ)を自らの手に取り戻すかのように、市民が動き出している。
本書はコミュニティ・デザインの研究者とまちづくりの実践者が産・学・地域協働を行い、町づくりの新たな試みと理論を記した活動報告。
舞台は大阪中心部を南北に貫く上町台地界隈。長屋、コリアンタウン、寺院を町の拠点とした取り組みをはじめ、震災・減災の町づくり、自分の住む町を「再発見」するツーリズムなどが歴史の再生や多文化共生、地域資源の再定義・再構築(デザイン)にいかにつながるのかが紹介されている。
本書の中で浄土宗大蓮寺の秋田光彦住職は、経営学の神様ドラッカーの「日本のお寺は最古のNPO」という言葉を引用し、寺社機能の原点回帰を説く。特に地域資源である寺院がアートや生前個人墓などネットワーク化の過程により町の精神的な拠点となりうるとの例は興味深い。
そうした本書の実践例はボランティア、NGO、NPO、そして寺院が、自ら公共的価値を生産・創造し、相互につながることにより、ユニークで先進的な町づくりができることを物語っている。
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