西洋名画の読み方2
ジョン・トンプソン 著/神原正明 監修/内藤憲吾 訳
-
図書新聞 2008年10月18日
-
原題は、「HOW TO READ A MODERN PAINTING――Understanding and Enjoying the Modern Masters」で、まさにその通りの内容になっている。聖書のような「(特権的な)テクストの不在」が「共通のテクスト」になった時代に、一人の人物が絵画をどう読み解くか、その成果が本書である。だから、本書には、いわゆる近現代美術史を線的に記述しようという色は薄い。
1855年のクールベから始まり1986年のウォーホルで終わる本書の内容の基本線は、見開き2頁に一人の画家の生涯などの紹介、作品解説とそれに必要な周辺的事項の解説(これが実に秀逸)、関連する絵画や写真が数点収められているというものである。日本では一般的な知名度のあまり高くない画家の作品もとりあげられていたりするが、書棚に置いておいて、時折眺めるだけでも愉しい一冊。
- 戻る >>