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地域を活かすつながりのデザイン
上町台地コミュニティ・デザイン研究会 編

  • 中外日報 09年4月30日
  • 上町台地は、北は大阪城近辺から、南は天王寺にまで大阪市内の都心部を抜ける。六世紀後半には最初の官寺・四天王寺が建立され、江戸時代には寺町が形成されるなど、仏教とのかかわりが深い地でもある。また東南部の生野鶴橋かいわいには日本有数のコリアタウンが形成され、急速に国際化する日本における多文化共生の先進地ともいえる

    創元社(大阪市中央区)がこのほど刊行した『地域を活かすつながりのデザイン大阪・上町台地の現場から』は、防災、少子高齢化、環境、多文化共生などの地域社会の課題に住民が自発的に取り組む"コミュニティ・デザイン"について、上町台地で実践・展開された事例を記したものである。

    執筆者はコミュニティ・デザインの実践家と研究者、企業経営者など十四人。ハード面(建築、道路)だけではなく、人と人のつながりを重視し、「わがまち」の魅力の再発見と自主的に街づくりに取り組む人々の姿を描く。

    「お寺の資源力を活かす市民参加型寺院・應典院の実験」を執筆したのは、浄土宗大蓮寺と塔頭・應典院の住職の秋田光彦氏。「日本でいちばん若者が集まる寺」としても有名な應典院は、葬式をしない市民参加型の寺院として知られ、かつて寺院が担っていた地域の教育文化の振興に関する活動を行う。秋田住職は「地域固有の歴史・文化などがたっぷりと沁み込んで、それぞれのローカルアイデンティティの基層を形成している」と寺院が持つ潜在的"資源力"に着目。その資源力を再構築し、"寺院"からも街をデザインすることを提唱する。
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