
四国遍路の近現代
森正人 著
変遷たどり分析
三重大人文学部の森正人助教授が「四国遍路の近現代 ─ 『モダン遍路』から『癒しの旅』まで ─」をこのほど刊行した。四国遍路がどんな社会の仕組みの中ではぐくまれてきたのかをさまざまな角度から解説している。
(中略)
一九〇〇年代初頭に行われた新聞社主催の「四国遍路競争」なども紹介。二人の記者が高知市をそれぞれ反対の方向にスタートし、出会うまでの日数を読者に予想させるという企画で、途中ではそれぞれの記者がその見聞を紙上で報告している。
このほか、四国遍路が観光や地域活性化の重要な資源としてみなされていく過程を、室戸市の事例を通して分析。四国遍路がメディアや観光、国家政策とどのように結びついてきたのかを豊富な資料に基づいて解説した。
さらに、九〇年代後半からのブームにも言及。テレビや雑誌が強調する「癒し」「自分探し」、非宗教的な紹介の仕方などが多くの人を遍路に導いていることも指摘している。
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