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山猿流自給自足
青木慧著

  • 朝日新聞(全国版) 05年10月16日
  • 増田れい子氏評(エッセイスト)

    著者は10年前、還暦直前に妻と番犬を伴い、故郷丹波に「山猿塾汗かき農園」を開き自給自足をはじめた。本書はその報告書。
    本職は経済ジャーナリストで、主として環境破壊の元凶は世界企業であると批判の矢を放ってきたが、パソコンのたたき過ぎのためか腕を痛めた。
    そこで、言葉よりオルタナティブを行動で示そうと、論より証拠を生きる男一匹に変身した。
    700坪の土地を入手、間伐材を自力で製材、住居など9棟を手づくり、20アールの田畑にコメ、小麦をはじめ百品目を作付け。鶏、兎、アマゴを飼育。肥料は堆肥、田草とりは鶏にさせる。マムシはマムシ酒に、ムカデはムカデ油に。
    ホームページで情報を公開、見学者を受け入れ、営農を伝授する開かれた山猿塾である。面白いのは、農作物を多めにつくり野鳥やシカなど先住の「野生のみなさん」に食べてもらうという流儀。わかちあいが山猿流の極意と見た。

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