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山猿流自給自足
青木慧著

  • 毎日新聞(丹波版) 05年9月8日
  • 自然相手の体験つづる

    「丹波の出戻り山猿」を自称する丹波市市島町中竹田のフリージャーナリスト、青木慧さん(69)が近く「山猿流自給自足」(四六判、262ページ、1,700円=税別)を創元社(大阪市)から出版する。旧市島町出身の青木さんは千葉県から現住所へ移住してから現在までの10年間の生活ぶりをまとめた。

    青木さんは1959年、23歳で丹波を飛び出し、上京した。数種の職を経てジャーナリストの道に入り、急成長した大企業の実態を取材し、書きまくったという。30冊近い著書も発表したが、10年前、一転して丹波に舞い戻ってきた。
    「自然の流れに反しているのは企業ばかりでなく自分自身もそうだった」として実地に体験した結果を書いていこう、と決断。移住地に「山猿塾」の看板を掲げた。その土地の自然から学ぶ塾生となる意思の表明でもあり、自給自足の生活が始まった。青木さんは山田の中に自宅である創作住宅、車庫兼物置など9棟を自力で建てた。田畑を耕し、山を守り、養鶏、養魚を行う多面的な生産拠点「百匠館」もその一つ。「百姓」の呼び名に技術者の意味もある「匠」を使って夢を含めて名付けた。
    生活の場や創作家具、間取りなどの苦労話、マムシやムカデ、犬、鶏、ウサギなど生き物との交流録、汗をかく農林業の営み、自給をきわめる循環生産、山里の人間模様など多岐にわたって展開している。そして「相手は大自然。失敗しても成功しても続けていく根気が勝負。特効薬はない」と締めくくっている。
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