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モダン道頓堀探検
橋爪節也編著

  • 週刊東洋経済 05年10月1日号
  • 川成洋氏評

    大阪に赴任していた数年前の話である。着任早々、地元の人に「僕がイメージしていた大阪らしさが、だいぶ失われてしまったようだ」と言ったら、「東京人の抱く"大阪らしさ"はだいたい時代錯誤のうえに、多分にデフォルメされているからね」と標準語で一笑に付されてしまった。
    確かに私にとっての大阪とは、老舗の昆布問屋と忙しそうに走り回る紺の前掛けの丁稚どん、たこ焼き、串カツにケツネうどん、法善寺の水掛不動さんに夫婦善哉という世界であった。
    それはさておき、そうした懐かしい"大阪の原像"が満載されているのが本書である。道頓堀の屋根の向こうに見える「楽天地」の丸いドーム。夜店のドテ焼き。もうもうたる煙を上げるまむし(鰻)屋。中座、角座の芝居小屋など、大阪好きにはたまらないベルエポックの浪花が生き生きとよみがえる。大阪にやや元気がないと聞く昨今、ぜひこうした昔のパワーを取り戻してほしい。
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