モダン道頓堀探検
橋爪節也編著
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産経新聞 05年8月6日夕刊
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(「ミナミ特派員」より)
野杁育郎氏評
「古きよき」伝える1冊
今回の「ミナミ特派員」は古きよきミナミを伝える一冊の本をご紹介したい。
『モダン道頓堀探検 ~大正、昭和初期の大大阪を歩く』(橋爪節也 編著)。産経新聞夕刊に平成十二年四月から連載されたものに、あらたに書き下ろし補筆され、七月初旬に創元社から発刊された。
ミナミに生まれ、大阪をこよなく愛する橋爪さん(大阪市立近代美術館建設準備室主任学芸員)が古書市で発掘した大正時代の雑誌「道頓堀」。大阪の夢二と謳われた画家、宇崎純一の美人画が表紙を飾る本のなかに見つけた「精細な街並みイラスト」。
戎橋付近から南側の通りを浪花座、中座、角座と経由して東に向かう。堺筋に出て北側、道頓堀の浜側を戎橋へ戻ってくる。もう一方の宗右衛門町のイラストも、戎橋から堺筋まで南北両側無数の御茶屋がひしめく街並みが描かれている。その店舗、カフェー、五座の劇場、橋、交番や道頓堀にゆかりの深い画家、文士、音楽家、芸人など・・・。
橋爪隊長率いる五人の学術探検家が薀蓄を傾けて解説する百二十の逸話の数々。
「五座の櫓に芝居茶屋。通りを流れる『道頓堀行進曲』と・・・鰻のにおい。キネマを出ててカフェに集うは文士に画家に音楽家。五色の酒に酔い果てて赤い灯、青い灯、星の数より瞬きぬ」『モダン道頓堀探検』のカラー表紙に躍るコピーに操られるように、時空散歩の追体験に飛び込んでいった。蜃気楼かと霞みつつある平成の川辺には「とんぼりリバーウォーク」の遊歩道、あらたな再生への序章が始まる。
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