創元社NEWS＊2024年1月号

能登半島地震や、羽田空港での衝突事故など、年明けからため息の出るような報道が続きます。
私は小学校５年生の時、阪神大震災で実家が半壊したため、１か月ほど祖父母の家に疎開していたことがあります。小学生のころの記憶なんてほとんどボヤボヤ。ただ、私と同じく預けられた従妹３姉妹の面倒を見ながら過ごしたその１か月は、木でできた祖父母の家屋の匂いとともに、そして当時唯一放送されていた連続テレビ小説「春よ、来い」の主題歌とともに、なぜか時折思い起こされます。
被災者の方々が安全な場所で過ごせる日々をすこしでも早く迎えられることを祈念しつつ、自分にできることをしたいと思います。それぞれの場所で、生活を続けていきましょう。それでは今月のメルマガをお送りいたします。（A）

◇編集者の裏×裏・・・イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。
◇新刊＆近刊情報・・・絶賛発売中＆これから発売予定の新刊ラインナップ。
◇営業部だより・・・営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。
◇最近出た書評・・・新聞や雑誌に掲載された創元社書籍の書評情報。
◇セミナー情報・・・創元社が主催するセミナー・イベントのお知らせ。

╋ 編集者の裏×裏（ウラジジョウ）
イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。
　

アルケミスト双書　タロットの美術史
第1期～第4期：全12巻セット【1/23発売】
鏡 リュウジ 著　定価19,800円（税込）
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現代の人々を魅了し続けるタロットの源流をたどる唯一無二のシリーズ。
セット内容：〈1〉愚者・奇術師〈2〉女教皇・女帝〈3〉皇帝・教皇〈4〉恋人・戦車〈5〉正義・隠者〈6〉運命の輪・力〈7〉吊られた男・死神〈8〉節制・悪魔〈9〉塔・星〈10〉月・太陽〈11〉審判・世界〈12〉小アルカナ

担当編集者より

「タロット」という言葉を聞いて、みなさんは何を想像されますか？　占い、魔術、オカルト、スピリチュアル、怖い……そういう印象でしょうか。はたまた、タロットから想起されたキャラクターの登場する「ジョジョの奇妙な冒険」でしょうか。いずれにしても神秘的な印象を強くお持ちではないでしょうか。
＊
タロットは15世紀半ばのイタリアで、貴族の遊戯用カードとして生まれました。以前は古代エジプトやユダヤに起源を求める説もあり、またその後もさまざまな系譜があり、摑みどころがないようにも思います。そうしたことも、タロットの神秘性に繫がっているのかもしれません。
＊
しかしながら、延々と続く歴史のなかで、タロットはその存在感を常に示してきました。カード（札）を選ぶ、そこからさまざまに想像を膨らませる。タロットが生まれて以来、時代や人種に隔たりなく、同じ行為が今現在もなお大衆的に行われています。C・G・ユングやアンドレ・ブルトン、イタロ・カルヴィーノなど、タロットから強く影響を受けた思想家や芸術家も多くいます。つまり、タロットは人類にとって、普遍的に必要とされてきたことは間違いがありません。
＊
そのタロットにおいて肝心な図像（寓意）こそ、今回の企画が注目した部分です。各札の源流を辿り、図像から元型的な広がりを感じられる絵画作品にリンクを辿る。このことは、タロットの本質を理解するうえで、非常に重要なことなのです。そして普遍的に必要とされてきたタロットの本質とは、つまり人類の本質でもあり、タロットとその図像を知ることは、自身を知ることでもあると言えるのではないでしょうか。
（Y.S）

╋ 新刊＆近刊情報
絶賛発売中＆これから発売予定の新刊ラインナップ。

まく！ まく？　おなじよみで、ちがういみ【12/11発売】 市原 淳 著　定価1,540円（税込） 「科学のキホン」シリーズ4　イラストでわかるやさしい解剖学【12/13発売】 ケン・アシュウェル 著 / 野田 泰子 監訳 / 久保 美代子 訳　定価3,080円（税込） 住まいの建築史　近代日本編【12/13発売】 内田 青蔵 著 / 大和ハウス工業総合技術研究所 著 / 小野 吉彦 写真　定価3,520円（税込） 50の傑作絵画で見る　英雄と伝説の世界【1/17発売】 ジェラール・ドゥニゾ 著 / 遠藤 ゆかり 訳　定価4,950円（税込） アルケミスト双書　タロットの美術史〈1〉　愚者・奇術師【1/23発売】 鏡 リュウジ 著　定価1,650円（税込）

まちかどガードパイプ図鑑【12/11発売】 岡元 大 著　定価1,870円（税込） 「科学のキホン」シリーズ　全4巻セット【12/13発売】 カート・ベイカー ほか著 / 東辻 千枝子 ほか訳　定価12,320円（税込） 創元アーカイブス　ユングと共時性【1/17発売】 Ｉ・プロゴフ 著 / 河合 隼雄 訳 / 河合 幹雄 訳　定価3,850円（税込） 図説 日本の城と城下町⑨　熊本城【1/17発売】 稲葉継陽 監修　定価1,650円（税込） アルケミスト双書　タロットの美術史〈2〉　女教皇・女帝【1/23発売】 鏡 リュウジ 著　定価1,650円（税込）

近代日本メディア議員列伝・5巻　中野正剛の民権　狂狷政治家の矜持【12/13発売】 白戸 健一郎 著　定価2,970円（税込） 遠くから見たら島だった【12/13発売】 ブルーノ・ムナーリ 著 / 関口 英子 訳　定価2,640円（税込） ◇対話と協力を生み出す協同学習　一人ひとりをケアする授業づくり【1/17発売】 佐藤 曉 著　定価2,200円（税込） 近代日本メディア議員列伝・7巻　三木武吉の裏表　輿論指導か世論喚起か【1/17発売】 赤上 裕幸 著　定価2,970円（税込） アルケミスト双書　タロットの美術史〈3〉　皇帝・教皇【1/23発売】 鏡 リュウジ 著　定価1,650円（税込）

╋ 営業部便り
営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。
　

昨年の日本のプロ野球は阪神タイガースがオリックス・バファローズを下し、38年ぶりに日本一となりました。関西に本拠地を置く両チームの対戦となり、大阪に本社がある創元社も盛り上がって（？）いました！
ところで、阪神タイガースの優勝が近づいてきたころから、「アレ」という言葉が聞こえだしてきました。在阪メディアを中心に「ついに阪神がアレしてしまう」「今日勝ってマジック5だから来週にはアレしそう」、優勝が決まると「阪神がアレした！」などなど。
以前優勝を目前にして失速し優勝を逃したシーズンがあり、選手にプレッシャーがかからないよう岡田監督が「アレ」と言い換えたからのようです。シーズンが始まる前には「A.R.E（アレ）」をスローガンにするなど、ずいぶん前から「アレ」という表現を使っていました。

そういえば私も7歳の子どもによく「アレ取って」と言われます。玩具や絵本を渡す私。
私も取引先の「アレ」になりたいものです。
（YK）

╋ 最近出た書評
新聞や雑誌に掲載された創元社書籍の書評情報。

・上昇（アップスウィング）／週間読書人
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・いたみを抱えた人の話を聞く／京都新聞
>>書評はこちら

╋ セミナー情報
創元社が主催するセミナー・イベントのお知らせ。

【オンライン開催】統計嫌いのための心理統計セミナー
～統計のキホンと統計手法の選び方～［全2回］


【刊行記念オンライン対談】
地方青年名望家から「つなぐ」メディア政治家へ


【オンラインセミナー】いたみを抱えた人の話を聞く


【オンラインセミナー】パーソン・センタード・セラピーの視点で学ぶ
事例検討ワークショップ　2024年・春


【オンラインセミナー】グリーフケア入門
～死別の悲しみを抱えた人に寄り添う～


【オンラインセミナー】
　スクールカウンセリングのこれから、スクールカウンセラーのこれから
　～『生徒指導提要』の改訂が示す子どもの支援
　

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